小田急線・向ヶ丘ノスタルジー
若い頃、ある雑誌の投稿仲間と今でいうオフ会で知り合って以来、時々その仲間と飲み会や遠足みたいなイベントで集まって遊んでいました。
ある夏、プール遠足と銘打って「向ヶ丘遊園」に行ったことがあります。
もちろん、駅からは名物のモノレールに乗って。
そのモノレールが老朽化で廃止になり、遊園地自体も閉園となってしまいました。まさかそれらがなくなると思ってなかったので、記録をまったく取ってなかったのが悔やまれます。
友達が撮ってくれた記念写真以外は。
ちなみに跡地は、ばら苑はそのままに、敷地の一部は「不二子・F・不二雄ミュージアム」が建てられました。
そこで、時間ができたのでその痕跡を辿ってみようと思いました。
一番はモノレールと遊園地の遺構が残っているかを見たい。ということです。
もはやここに遊園地があったという遺構となった駅名の「向ヶ丘遊園」。
神奈川なので時間がかかると思いましたが、新宿から20分強。意外と近かったです。
駅を出てみると、やはり20年近くの歳月は長かったです。
モノレールが廃止され、遊園地もなくなったこともあってか、駅前は大幅に再開発されてどこにモノレールの駅があったのかさえわからなくなってます。
「何かがあった」と思わせるのは、ロータリーの形が普通と変わっていびつなことと、片側1車線の駅前通りが妙に広く、中央分離帯があることでしょうか。
今はイオンに侵略されて珍しくなった、ダイエーが当時と変わってないことくらいでしょうか。
DOMDOMバーガーがあることを期待しましたが、入ってないようです。
近くを通ってる府中街道に出ると、川を挟んで遊歩道が。
この道の上をモノレールが走っていた敷地だったそうです。
高架の橋脚はすべて撤去されてわかりませんが、こんな案内板が。
確か1キロちょいだと思ったんで、辿ってみました。
住宅街を抜け丘のふもと、不二子・F・不二雄ミュージアム近くまでくるとありました。優良物件が。
向ヶ丘遊園のシンボル的存在、花の階段の跡が。
訪れたのが2月だったため雑草がないおかげで形をはっきり確認できました。
記憶の底から在りし日の姿を引き出しましたが、モノレールの駅がどの辺にあったのかがわかりません。
遺構もないので手がかりもないのが悔やまれます。
遊歩道が終わったところの川向かいにミュージアムがあるので向かってみました。
記念館の横に何も使われてなく、中に入る道がある広い空き地がありました。
「もしかしてここが正門の駅?」
向ヶ丘遊園のあった敷地は現在も小田急が所有しているようで、立ち入り禁止になってます。
柵のところまで行くと守衛さんが出てきたので、この辺に昔モノレールの駅があったはずですがと尋ねてみましたが、守衛さんはよくわからないそうでした。
これで終わりかなと、引き返そうとしましたが、ミュージアムの横にある丘へ登って行く道が気になって上に行けるなら行ってみようと入って行きました。
急な上り坂ですが、片側には住宅があり電柱にはその道が市道であることが表示されていました。
どんどん奥へ歩いて行くと道がだんだん細くなり、階段になりました。
さしずめ「階段市道」です。
そこを柵に沿って登って行くと、尾根筋にも歩道があり柵に沿って進むと何やら訳ありの景色が。
見ようによってはアトラクションの土台のようなものがあったり、広場になっていたり何かがあったと推測されました。
「らしい」のはそれくらいでした。
ずっと道なりに歩いて行きましたが、他には収穫らしいものもないのでそのまま進んで行くと住宅街に出ました。
しかし、住所表示を見てもどの辺なのかさっぱりわかりません。
こういう時の強い味方、スマホのGPSとマップ。
現在位置を確かめると山の裏側のとんでもないとこに出てました。
地図を見ると降りたところにバスが通ってる道があるので、マップを見ながらバス通りに出てみるとバス停へ。
結構本数があったので、そのままバスで駅まで戻りました。
モノレールは山の方には行ってなかったはずなので、ググって出した地図を家に帰ってから見ると、先にあった広い空き地とミュージアムにまたがるあたりが、どうも正門駅跡らしいです。
こういうウォーキングも楽しいや、次はあんなとこ、こんなとこと思っていたら、健康診断で必要に迫られるようになってしまいました。
それから趣味と実益を兼ねて、スマホ片手の遠足ウォーキングが始まりました。