新幹線の秘境駅・奥津軽いまべつ
こんばんは。ついに書きます9月の終わりに行った五能線乗り歩きシリーズ。何回になるかわかりませんがお付き合いいただけたら嬉しいです。
まず、いきなり最果て感を味あわせてくれた、新幹線の秘境駅・奥津軽いまべつ編。
今回の五能線旅行はこの路線を知った25年前からの構想でした。
何しろ1日で乗り通すのは困難な上、まだ有名になる前、
艫作の不老ふ死温泉が素晴らしいので入ってみたい。
津軽鉄道のストーブ列車も捨てがたい。
これを詰め込むのは至難の技でだった上、
行くのなら冬がいいが、冬の五能線は雪に埋まったりしてよく不通になる。
計画運休で深浦ー鯵ヶ沢は1日3本。
「乗るのが大変なローカル線」だったのです。
そういう問題以外に、周遊券が使えないので
ここだけで旅行を組まなければならないと極めて難産でした。
そんなこんなで25年、「一度は乗っておくべきローカル線」を訪ねることができました。
最初は五能線のみを乗り降りする計画でしたが、五所川原行くなら津軽鉄道も味わいたいと往復することを組み込みましたが、
そうすると「リゾートしらかみ」で一気に通り抜けてしまう形になってしまう。
(昔はそれでよかったんですが、やっぱ1駅でも途中下車してみると記憶の残り方が強いんですよ。これは、今まで乗りつぶした路線の中に記録には残ってるけど記憶がまったくないと路線が数多くあったせいもありました)
今みたいにスマホで写真を撮りまくれる時代じゃなかったから。
なんとか片道でも組み込めないかなと、路線図とにらめっこしてると、いまべつから津軽中里にバス路線が。
北海道新幹線開業の記事に載っていた、観光客誘致のために新設したバス路線でした。
「新幹線の停車時間に合わせないわけないだろうから、つながらないわけない」と時刻を調べるといい感じに接続してたので「完璧じゃないか」と。時間的に津軽鉄道で途中下車できないのは残念でしたが。
前置きが長くなってしまいましたが、紆余曲折とパズルを組み立てるように予定を組んだのは久しぶりでしたので。
色々あったけど予定どおり「はやぶさ15号」で東京を出発しました。
乗車時間が3時間を超えるので、「グランクラス」を試したいところでしたが、経済的事情で普通車で。
しかしながらE5系の普通車の座席は座り心地よく、腰も痛くなりませんでした。
いつ乗っても大宮を出てからのトルク感と車窓を早回ししてる景色は、「今日も飛ばしてまっせ」って感じで気持ちいいですね。
まだ紅葉には早かったのは残念です。紅葉の時期だと関東では色がついてない葉が、北に進むにつれて綺麗なオレンジや赤に山がなって季節が進んで行く感は東北新幹線ならではものだと思いますので。
2時間ちょいで盛岡。早い!
ここからは未乗区間。とはいえ、トンネルばかりでなんてことなくあっさり新青森。初乗り区間の味わいが…。
新青森まで乗ったので、東北新幹線はコンプリート。八戸開業時のタイトル返上から長かったです。
新青森も「新」が付く駅の法則どおり青森みたいに栄えてない印象が。
そこから北海道新幹線区間1駅16分で目的の「奥津軽いまべつ」。
乗車時間の割に疲れませんでした。
こんな駅で降りるの私くらいじゃないのと思いましたが、他にも10人くらい下車。
駅そのものは全体的に北陸新幹線の佐久平に似た感じでコンパクトでした。
ゆっくり駅を観察したかったですが、バスの接続が10分ないのでそのまま流れで出口まで。
コンコースがなかったリとほとんど佐久平と同じ作りでした。
跨線橋を渡ると、保守車両が並んでいてこの駅の存在価値を示していました。
端っこに引き込み線のように津軽線が。メトロの駅のように「津軽二股」とつながっていましたが、寄り道はせずバス乗り場へ。ここの接続がちゃんとあれば竜飛崎に行く計画も構想25年、未だに構想中にならないのに。
駅から出てびっくり。周りは何もない田園の中。自販機さえもなかったかも。
降りた他の人は、横にある駐車場に。ここに車を止めて新幹線利用のようです。
止まってるのは暇そうなタクシーと、これに乗るんですか?
の、小型マイクロバス。乗客は私一人。乗り込むとすぐに発車しました。
津軽中里まで孤独の路線バスの旅です。
駅のロータリーを出ると、なんと道は1.5車線の県道。
開業したばかりの安中榛名駅もかなりアレだったそうですが、ここまで田園と山しかない場所じゃなかっただろうと思いました。駅の周りも含め、開発の「か」の字も感じられませんでしたから。
町らしい町は津軽中里付近までほとんどなく、ほとんど「秘境路線バスの旅」でした。
しかも私のスマホがずっと圏外のままだったのにも恐れ入りました。