上野原・四方津にある現代の天上の楽園
こんばんは。どうしても1週間以上空いてしまいます。
取材したものが文章として使えることより、全然違うことを調べながら書く方が多いのです。
好きなものについてだけ書いて記事にしていきたいなあ。
通算4回目になる中央本線。ついに訪問最後の目的地となりました。
そここそ、車窓から見かけるたびになんだろうと思っていた建造物。
その建築物の上にあるものが何かを、偶然耳にすることができたのです。
なんと、日本一のエレベーターと長すぎるエスカレーターを備えた天上のニュータウン。
「テラステージコモア しおつ」
現代の天上の楽園といえるようなところだったのです。
なぜ、山にてっぺんにニュータウンが作られたのか?
距離的に通勤圏にありながら、上野原のあたりは桂川の谷に国道と鉄道が張り付くように走ってる場所。
家があっても斜面に張り付くようにあるだけで、地形的に宅地化開発は不可能というか、山を大規模に削る大工事になる場所。そんなとこじゃコストがかかりすぎて、普通のサラリーマンが家を持てる価格にするのは不可能でしょう。
時はバブルの時代、マイホームの需要は多かった時期。
じゃあ山の上に街を作ってしまえばいいじゃない。多摩ニュータウンのように。
都市近郊は地価高騰で手軽にマイホームが持ちにくくなっていたのでした。
都心から1時間ちょいのところなら、手頃の値段で売れる。
そういう目論見で積水ハウスが目をつけて作ったそうです。
がぜん興味深く思ったので、日帰り圏内だし見に行ってみようと。
もよりの四方津駅はとてもニュータウンのあるようには見えない、ローカルな風情。
駅を出て猫の額ほどの駅前から階段を登って、並行してるR20甲州街道を歩道橋でパスすると、いきなり高層ビルを思わせるエントランスが。
そこから上にひたすら伸びるエスカレーター。地下鉄の長いものよりもはるかに長そうです。
天井は光が入って明るく、おしゃれな照明がついています。
私が行った時は時間が半端だったせいか、エスカレーターは止まっており代わりに横のエレベーターで登ることに。
このエレベーターがワンダホーで、まるでケーブルカーのようです。
しかし、お…遅い。そのためか中にTVが付いていました。
大きな窓から下を見るとたかさを実感できます。
そんな感じでゆっくり頂上まで登ると、そこもエントランスになっていて待合用のバンチや自治会の掲示板が。
ここ「コモアしおつ」地区は上野原市の一つの街になってるようでした。
何より驚いたのは、街の景観保護のために建築基準が自主的に決まっていることでした。
エントランスを出て見るとスーパーの裏側でした。隣にはクリニックが併設されています。
交番もあって、イオンモールほどではありませんが、ここが地区の中心で日常生活の大半は済むようになってるようでした。
街を一回りしようと思いましたが思ったよりも広いので半周歩いてみました。
整備された公園もあり、小学校もエリア内に完備。
車がなければ生活できませんが、麓から山を回り込むようにトンネルのある車道で登ってこれるようになってます。
街並みを眺めて見ると、東京近郊のように同じような住宅が隙間なくたってる建売のように窮屈な感じはありません。
すべて庭付き、駐車場付きで高級住宅街並みにゆとりがあります。
最初に造成されたのがバブル期ですから、経年的に平均年齢が上がって限界集落化も見えてきそうです。
確かに空き家になってる家もありましたが、新築の家の方が数的に多いのです。
しかも公園とかに行くと若いお母さんやKIDS、電車がつくと登ってくる中高生がまた多いのです。
湾岸の再開発エリア並みに平均年齢が若そうです。
そんないいことだらけのように見えますが、やはり弱点が。
東京から約80キロと距離にすれば小田原や小山と近くくらいですが、いかんせん中央線は電車が不便。
東京直通の快速もありますが、ほとんどが高尾乗り換えで朝ラッシュの本数の絶対数が少ないのです。
そして気がついたのですが、ファミレスやコンビニが近くにありません。
スーパーは営業時間がありますから「食」に関しては弱いのは否めません。
あと若い人には重大な問題が。
娯楽が近くにない!
遊びたかったら八王子か甲府に出るしかなさそうです。
まあ、作られた年代を考えると現代のニーズに合わなくなってることも否めないようです。
とはいえ、結婚したらここにマイホームを持って住むことがステータスになってるようです。
そんな天上の楽園ですから、物珍しさもあって訪問してくる人がちらほらいるようです。
通勤の必要がない仕事をしてる人にとってはいいとこかもしれません。
あたし?
都会の暮らしや便利さが板についているので無理でしょう。
異色の内容でしたが、今回も読んでいただきありがとうごおざいます。
次はどこにしましょうか?