基本は日帰り・ご近所さんへの旅鉄訪問記

確認より発見が目標の旅鉄と気まぐれ街歩き薄口日記の2本立てですよ〜

山手線唯一の踏切と隠れた鉄道遺産

こんばんは、郊外の珍ポイントを探しても鉄道で訪ねるとなると足がなくて困ってます。


電車が両方向ひっきりなしに走っている山手線。

踏切なんてあろうものなら、朝のラッシュ時間なんか本当に「開かずの踏切」になるだろうからあるはずがない。
そう思われますが、実は1箇所だけあるんです。

いえ、以前は2箇所ありました。なくなったのは池袋〜目白館の「長崎道踏切」で、西武の電車から見えました。
そして残った1箇所が駒込ー田端にある「第二中里踏切」です。

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結構ネタになってますが、訪ねてみると実は踏切以外にも面白いところでした。


最寄駅は駒込駅。地下鉄南北線乗り換えの方ではなく小さな東口です。
山手線によくあるガード下の路地のような小さな出入り口です。

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表側に当たる本郷通りに面した方と違って、地元密着の雰囲気があります。
そこを出て線路沿いに田端方面に歩いて行きます。


まず、おもしろポイントとして、訪問していた時には工事をしてましたが、ここを通過するたびに気になっていた住宅の中に1軒だけある古いソープランド

まだソープという前からそのものズバリの直球な看板が目立ってた謎の店です。

こんなところになぜ1軒だけって感じです。

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子殿も頃からあったので35年以上でしょう。

そこを過ぎて軽い上り坂を歩くと、ゴルフボールのオブジェのあるビルがあります。
そこが山手線唯一の踏切「第二中里踏切」。駒込の駅より高い位置にあるので駅が見えます。

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交差する道は住宅街を抜ける道で車どおりもそれなりにあります。

実は踏切になっているのは山手線の方。並行してる山手貨物線は低いところを通っており、オーバーパスになってます。
すぐに警報音が鳴り電車が通過して行きました。

反対側に渡って写真を撮るとまた警報音が。
昼間とはいえ割と両方向からひっきりなしに電車がきます。さすが山手線。

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何気にレアなのは、踏切注意の標識が旧型の汽車の絵柄だったりします。

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旧式の絵柄の上にかなり年季が入ってます。

貨物線の方に湘南新宿ライナーの電車が通過して行ったり、踏切のそばには風情のある史跡の円勝寺があり結構退屈しません。

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ちょっと拝観したくなるとても風情のあるお寺です。

これだけでもレアですが、そのまま帰ってしまうのはもったいないのです。
さらに線路沿いを田端方面に歩くと、線路をオーバーパスする道がありその下に鉄道遺構があるのです。

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富士見橋だそうです。

内回り電車が田端からカーブして登ってくるあたりの左側に、「山手線にあったトンネル」の痕跡があります。
コンクリートで法面が固められてる中に、飛び出してるようにあるレンガ積み。

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言われれば確かにレンガ積みだとわかる微妙なものです。

大正時代まであったという、「旧道灌山トンネル跡」です。
これは電車からでは速すぎて見落としてしまうので、徒歩で見物に行くのが一番でしょう。

グーグルマップでも拡大しないと出てこない超マイナースポットです。
ただ周囲は厳重に柵で覆われており、スマホを隙間にくっつけてやっと撮影できました。

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知らないで見るとただの出っ張り位しか見えないので、今後残るかどうかわからない物件です。
できれば鉄道遺跡として発掘・保存してほしいものです。

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柵がなければ撮影名所になりそうな場所です。

オーバーパスする道を田端方面に歩くと田端駅近くに出ます。途中の下町ぽくてしかも「終わってる感」のあるノスタルジックな商店街も一興です。

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下町的ノスタルジックで都心とは思えません。

山手の台地が沈む崖にあたる部分です。地形を知ってると興味深いと思います。

 

 

なお、山手貨物線には踏切が3箇所あります。


そんな感じです。