基本は日帰り・ご近所さんへの旅鉄訪問記

確認より発見が目標の旅鉄と気まぐれ街歩き薄口日記の2本立てですよ〜

安中榛名駅…東京から1時間で会いに行ける新幹線の秘境駅

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こんばんは。前回は中7日で更新できたのに、ずいぶん間隔が開いてしまいました。
見たら。中22日。ブログを1日2本更新はキツイです。


以前から行ってみたかった、奥津軽いまべつに次ぐ新幹線の秘境駅
安中榛名駅」。

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長野オリンピックに間に合わせるために開通した北陸新幹線
碓氷峠を大回りして登るルート上にあるこの駅。

開業した時に地図を見て「山の中じゃん。どんなところだ?」と。
その時には開発をしてニュータウンになるという触れ込みだったのですが。


ちなみに利用者数は「奥津軽いまべつ=約60人」、
この「安中榛名=約200人」とか。

ちなみに地元西武鉄道で一番利用者数が少ないのは、
周りの家が山の中に点々としかない「正丸駅=約194人」。

この数字は休日のハイキング客が多いからという説も。


行って見た人の記事を探すと、
高崎など近くの人ばかり。

確か榛名湖に行った時に、大きな青看板に
安中榛名駅」とあって、ここから行けるのかと思った記憶が。


わざわざ東京から行くもの好きはいないようで。
真夏で都会は暑いから、いかなるところか行って見ました。

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東京から北陸新幹線あさま号」で1時間。
停車する列車が限られているのでお昼の出発。


時間的に食事時にかかるし、現地で動きっぱなしになるので、
東京駅で購入した駅弁を。これだけで旅気分になれます。

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高崎で上越新幹線と別れ、トンネルをくぐるとあっという間に到着。
他にも降りる人が何人か。


カーブ上にホームがあるためか、カントがついています。
なんせ碓氷峠の坂道なので「はくたか」「かがやき」が、全開ですっ飛んで行く区間です。

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各駅停車の「あさま」も通過する駅ですが、時刻表を見るとローカル線ですか?
って感じですが。まあまあの本数。

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長野までの北陸新幹線は「建設費をできるだけ抑える」が至上命題だったので、地平区間があったりします。
なので、成田スカイアクセス線の無駄に立派な「成田湯川駅」よりずっと簡素。

改札を出ると待合室と売店のあるホールがあります。

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駅を出ると駅前広場の周りには駐車場以外何もなし。
あるのは自然たっぷりと立派な駅前通り。

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以前はコンビニがあったらしいですが、廃業したようです。
一番近くにあるのは、老人ホーム。駅前はそれだけ。あとは自然たっぷり。


いや、驚きました。タクシーさえもいないし。
唯一の連絡交通機関は、磯部駅行きのバスが1時間に1本あるだけ。

てっきり安中が近いのかと思いました。
そちらに行くバスもありますが、土曜休日運休なのでないようなものです。


並木がキレイな駅前通りを下ると、突き当たったところに、
「天空の丘」という展望スペースのような公園があります。

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ここの眺めがなかなかの絶景。安中市の方まで見渡せます。
休日に気分転換で行って見る価値はある…かな?

 

その下にJR東日本の関連会社が分譲した、一戸建てのハイソな家が立ち並ぶ「秋間みどりが丘」という住宅地が。

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感じとしては、中央本線四方津にある「コモアしおつ」のよう。


JRの目論見としては大人の事情で作った、何もない山の中の駅を「使える」駅にするために、当時全盛だった「新幹線通勤」をしてもらおうという考えだったのでしょう。

なんせ東京まで1時間ですから。

しかし、誰もが新幹線通勤するほど裕福じゃないし、その後の不景気でその目論見は頓挫気味となった様相。

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使われてるのか、空き家なのかわからないJR関連の集会所が。



しかもここ、致命的な弱点が。コモアしおつは娯楽がないという弱点がありましたが、

せっかくのニュータウンなのに、スーパーや病院、学校など、
生活インフラが整ってない。


これは致命的では。
ちなみ買い物ができるとこは、駅の売店かバスで10分くらい下ったとこにあるコンビニだけ。

安中市までは、山を2つくらい超えなければならないくらい遠いです。
むしろ、裏側の山を県道で抜けた榛名地区の方が町としては近いです。

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おそらく新幹線開業に合わせて改良されたのではと思われる県道。榛名地区まで長大トンネルで結んでいます。しかしながら、駅から5分でこの景色。山深いです。


まあ、今は車があればなんとかなりますから。
通勤の必要のない仕事の人には、自然たっぷりで静かなのでかえっていいかも。

東京に出る必要があるときは新幹線で1時間だし。

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特に何かあるものでもないし、谷戸や棚田があったけど道がないので付近を一回りして、磯部行きのバスで移動することに。

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メルヘンな風景があったりも。

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当然ながらPasmoは使えません。

磯部まで結構距離がありそうだし、地元のバスが220円なので1000円札を料金箱に入れることになりそうだなと思って聞いたら300円と。安い。


中型のバスにお客は私一人。
こういう場合、北海道あたりだと行き先を聞いて途中の案内放送は省略することがありますが、律儀に停留所ごとに流していました。


途中の停留所から誰も乗ってこなかったので、ほぼノンストップで磯部駅に。
結果的に300円で貸切(?)でした。

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逆に言えば私が乗らなかったら売上なしという、苦しい田舎のバス事情を考えさせられました。


異例づくしというか、ここまでトンデモとは思いませんでした。
また行ってみるのは…うーん。


そんな、なかなかの秘境っぷりの場所でした。


ただの駅ものなのに意外と長くなりました。
今回も読んでいただきありがとうございます。

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