基本は日帰り・ご近所さんへの旅鉄訪問記

確認より発見が目標の旅鉄と気まぐれ街歩き薄口日記の2本立てですよ〜

荒涼とした噴火湾沿いを経て函館へ。道内最終章〜25年ぶりの北海道・10

こんばんは。いよいよ北海道最後の区間に入ります。
「25年ぶりの北海道」旅日記もあと2回くらいになりました。

「かなやのかに飯弁当」をイートインで食べて向かったのは、旅に出る一週間くらい前(か?)に長万部の神社の敷地の山から突然噴き上がった水柱を見にいくためでした。(今は止まって、吹いたとこにはタンクのようなもので蓋がされてるらしいです)

何しろ自然現象ですから、明日急に止まるか1年後も吹き続けているのかわかりません。
なので、見れるうちに見ておこうと。

道のすぐそばなのでした。

とはいえ、どこにあるかわからないので探すことを覚悟していました。しかし、グーグルmapが更新されてしっかり「長万部水柱」と載ってるとは。駅から1時間も歩くほどじゃないので、行き方と時間を調べると徒歩で25分くらい。充分歩いて行ける場所でした。

それだけでなく、山線に近いところなのでピーカンということもあり、車窓から噴き上がるところを見ることができました。

車窓から見た時はピーカンだったので吹き上がりがはっきり見えたのですが、食事をしてる間に雲がかかって見えにくくなってしまいました。


Mapの指示どおりあるいていくと、まず気づいたのは地響きののような低音でした。
音に詳しい人ならわかると思いますが、低音の方が響く範囲が広いのです。

夜中でも工事や車の音が絶えない都内に住んでいるので、そんなに気になるほどでもありません。
しかし、駅前に出ても人がいなくてたまに車が通る程度の静まり返っているところに慣れた人なら、1日中ズシズシ言ってたらうるさく

感じるのも無理もないでしょう。


水柱の現場に近づくにしたがって音はだんだん大きくなり、室蘭本線函館本線の踏切を渡るあたりでは噴き出す水と音でどこに
あるかわかるほど。

大きな鳥居をくぐって少し登ったところの雑木林のなかに目的の水柱がありました。
この時には道から中に入って近づけないようにロープが張ってありました。

近くだと噴き出し口のあたりしか見えないんです。

水柱の動画は多数あがっているので、そちらを見ていただければわかりますが自然の力を感じます。
おそらくこの頃が一番見頃だったのかもしれません。音はライブ会場のように体にぶつかってくる迫力。

音と水の吹き出しの不思議さは、中に機械でもあるかのように、一定の同じリズムで吹き上がってるとこでした。

さすがに平日なので車が大挙してきてませんでしたが、意外と切れ目なく見物にくる人が訪れてました。
確かに温泉水だとわかったのは、飛沫の粒が目に入るとしみたことでした。


道を隔てた高台に神社の本殿と社務所がありました。
離れた住宅の人でさえうるさくて眠れないっていうくらいですから、すぐそばで休むことなくシュシュいってたら、落ち着きやしないことでしょうと思いました。

神社の敷地ですから本殿に行って神様に参拝をして駅に戻りました。

30分歩いてきてのここの階段はキツかったです。



長万部16:18発の普通で函館を目指しました。道内最後の列車はキハ40の単行。

前回も書きましたが、普通列車より特急と貨物列車の方が本数が多いです。函館までに3回貨物列車退避がありました。

DF500はディーゼルとは思えないくらい速かったです。



長万部を出ると噴火湾沿いをのんびり走っていきました。
線路がいいからスピードを出せるはずだと思いますが。


駅のあるとこに集落がありますが、家が10数軒まとまってるだけ。八雲や森といった町以外はほとんど人が住んでない感じ。
荒涼とした海岸や砂丘が広がっていました。

「利用が少ない」ではなくて「利用する人が住んでない」の方が正しいのでは、って感じでした。
並行するR5も車が走ってなかったし。この道、函館と札幌を結ぶ幹線なので交通量が多いはずなのですが。

森からは海回りの砂原線へ。右側に駒ヶ岳が見えますが左側の席だったので遠目に見るだけ。
1ボックスを一人ののんびり汽車旅。

海回りといっても線路は海岸ではなく内陸の高いところを走ってました。
周りに何もない駅で降りた高校生はいったいどこに家があるんだというようなところです。


18時過ぎると辺りは真っ暗。そんな中を原チャリ並みの速度でゆっくり走っていきました。
車窓も見えないのでただひたすら「早く函館に着いてくれ」と思うところですが、スマホの位置情報でいま、どこを走っているかがわかるので便利な世の中になりましたね。


闇の中を走って大沼に到着。以前からここまでくるともう函館が近いと、なんだかほっとした気分になります。
仁山高原を通って、以前は原生林しかなかったところにできた「新函館北斗駅」。

心なしか車窓に明かりが増えたような。
新幹線に乗り継ぎの人が何人か降りていきました。


19:20、終点函館に到着。新しくなった函館駅も初めて。

函館は大きい町だからと思いましたが、やはり地方都市。この時間にはすでにがらんとしてました。

まだ在来線の頃、青森行きの夜行急行はまなすが深夜の2時半に停車してたのですが、そんな時間でもどっと乗ってきて驚いた印象が残ってましたので。


今夜は青函フェリーの深夜便で青森に渡る予定でしたので、夕飯を食べて温泉と思いましたが、どうも市電はおわってるっぽい。
というか、駅がまるまる変わってしまったので乗り場がわかりませんでした。

新しい函館駅に降りるのも初めて。記憶にある駅の周りと別の場所ように変わってました。

 

店もやってないっぽかったですが、かろうじて閉店状態の海鮮の店があったのでそこで夕飯。

値段は忘れましたがかなりコスパがよくて美味しゅうございました。



市電が終車で終わってるとなると、温泉も夜景もタクシー。それはお金がかかり過ぎると自販機のコーヒーを飲みながら「作戦会議」。


駅に時間をつぶすとこもないし、街はすでに眠ってるしなのでとりあえず青函フェリーターミナルに行くかと。
道南いさりび鉄道七重浜駅から歩けるけど、結構あるし暗いので函館駅からタクシー。

あとで知ったんですが、フェリーのチケットを取った時に提携のタクシーの予約をすると料金が一律料金ですと。
夜間料金で高かったので知らなくて損でした。でも帰りの場合、予定変更が多いので確定させると縛りになるから考えものだよなと。


道内を1日は延ばせたのにフェリーの深夜便を選んだのは、津軽線の始発を使うと、どうしても青森から日帰りできなかった竜飛崎と階段国道に行けることがわかったので。


しかし、青森に渡ると大きなアクシデントが待ってるとは、この時は知りませんでした。
入れ込むこともできましたが、長くなり過ぎるので今回はここまで。

夜間料金だったのでフェリー代並みのタクシー代に。


北海道内最終編でした。ここまで読んでいただきありがとうございます。