基本は日帰り・ご近所さんへの旅鉄訪問記

確認より発見が目標の旅鉄と気まぐれ街歩き薄口日記の2本立てですよ〜

2019北陸旅鉄・北陸鉄道石川線

こんばんは。前回は北陸鉄道浅野川線で海岸で日本海を見に行った話を書きました。
今回は北陸鉄道のもう一つの路線「石川線」に乗りに行きました。


この「石川線」。末端区間の廃止により、現在は金沢市街の外れ、野町ー鶴来間。
2009年に鶴来ー加賀一ノ宮間が廃止されましたが、なぜかスマホアプリには廃止された2駅が残っているのです。

それと、廃止区間は途中まで線路や架線柱が残っている、Aクラスの物件です。
その風景は、旧西武安比奈線を彷彿させました。

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始発駅の「野町」が市街地のはずれなので、「浅野川線」で北鉄金沢に戻り、JRで接続駅の「西金沢」まで1駅移動。
さすが北陸本線、快適な走りです。

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金沢から先はJR北陸本線です。

 

高架の「西金沢」駅を出ると、駅前広場の片隅に「新西金沢駅」があります。
木造駅舎がいい味出してます。

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新西金沢とありましたが、高架駅のJRとのギャップが。

 


電車は1時間に1〜2本ですが、接続がイマイチで30分待ち。
やってきたのは、こちらも元井の頭線のお古でした。

内陸の方に向かう車窓は、思ったより家が切れなくて、群馬の上信電鉄っぽい感じ。


車窓を見てて不思議の思ったのは、北陸というと冬は豪雪というイメージがありました。にもかかわらず、新潟や北海道のような雪が落ちるように角度のあるトタン屋根でなく、瓦屋根ということ。なんでなんでしょ。


この日は雨が降ったり止んだりで、どんよりした空でした。
そんな中の田園風景の中をマイペースでのんびり。JR線とは違う、ローカル私鉄の旅を楽しめます。


終点の「鶴来」では、反対側のホームに「元東急」の電車が。
東急と京王の夢の競演でした。

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駅舎がなかなか味のある「鶴来」。
たまたま近くに座っていた人が、「武家屋敷云々」と話していました。

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廃止された「加賀一ノ宮駅」の駅舎は保存されてて、ミニ鉄道資料館になっていると説明で書いてありました。グーグルさんで所要時間を出すと歩いて行ける距離なので、せっかくきたんだから雨が降ってなければ歩くつもりでした。

道を詳しく見るためにmapを拡大すると、線路跡を示す細い線が描かれています。
しかも、鶴来の先は草むしてますがレールが続いていました。

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駅構内の外れに車止めがあり、線路は切れてますが、撤去されてないのか再び続いてるという。


踏切まで見に行くと、錆びて草むした中にレールがしっかり残ってるではありませんか。
しかも「旧西武安比奈線」を彷彿させる風景で、部分的に架線が張られたままで残っています。

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これはスルーするでしょうか、いやしないでしょう。
そんなわけで地図で廃線跡そのものはたどれないけど、近いところを行けるところまでたどりましょうと。

帰りは県道でまっすぐ帰れば、そんなにキツくはないでしょうと。


線路に沿った道沿いの建物もいい味出してるものが多かったです。
しかし、雨で増水した用水路は溢れそうなほどの水量でした。

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mapを見ながら線路跡が見えるところを観察しながら歩いて行くと、駐車場にホームらしき台が。
意味もなくあったその台が、中間駅の「中鶴来駅跡」でした。

駅跡の部分は駐車場になっていて、特に表示もありませんでした。
遺構はホーム跡だけでした。

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そこから並行する道路脇の長細い空き地という感じが続いて。
再びレールが敷いてあるところは「ゴーストタウン」を思わせる廃墟のような住宅が並ぶ中。

風景としてはかなりインパクトがありました。

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しばらく並行道路で観察できますが、私有地に入るところで道がなくなりました。

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まわり込んだんですが、線路跡がよくわからないので増水した用水路を人一人分しかない橋で超えて反対側に。

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落ちたら流されて溺死するほど怖かったです。

 

ランプウェイのような国道のICに続く道に出たのですが、何もなし。
mapには線がありますが、どうやらこの道に取り込まれたようです。


すごい音を出して水がトンネルから吹き出てる「手取川七ヶ用水吸水口」を超えるところから、線路跡はサイクリングロードになってました。この日は天気が悪いので営業してませんでしたが、鶴来駅前にレンタサイクルがあるようでした。

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レンタサイクルなら徒歩より早く行けたのに。
サイクリングロードを快適に坂を下ったところモニュメントや石碑がありました。

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そこが「旧加賀一の宮」駅跡でした。
休憩所も兼ねていて、旧駅舎はよく整備されており、当時の鉄道用品や時刻表が展示されてました。

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自販機もあったので飲み物を買って、待合室だった椅子に座ってしばし休憩。


サイクリングロードとmapの細い線は続いていたので先に進んでみますが、線路跡はさらに坂を下った沢のところで消えてました。しかし道はさらに先に伸びてましたが、

一応ミッションは終了。

 

帰りは県道で戻りました。

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廃止区間も家が少なくなったとはいえ途切れることがありませんでした。
なんで利用が少なくて廃止になったんだろうという疑問が。


帰りの風景の素晴らしさはAブログで書いたのですが、ここは「鉄道メイン」にしたので、簡単に。
帰りの県道沿いの「鶴来旧市街」の部分は、特に観光地のように書いてませんが、近隣では有名な街道筋の家並みでした。

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鶴来の旧市街の家並みは素晴らしいです。


なんで有名じゃないのが不思議。かなりボリュームがあるので、街道風情が好きな方にオススメです。


美濃赤坂の「赤坂宿」もですが、メジャーじゃないけど素晴らしい景観があちこちに隠れているんですね。
そういうところに出会うと「発見」の喜びがあって楽しいです。


道路沿いの風景が素晴らしかったので、帰路はあっという間という感じでした。


再び鶴来から帰路は元東急の電車。
未乗区間の「新西金沢ー野町」感を乗ってコンプリート。

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終点野町駅は市街地の途中駅みたいですが、広いバスターミナルがあり歩かずに金沢市街へ行けます。

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この日は市街地散策の後、ホテルは連泊で取れなかったので新幹線の「つるぎ」で富山泊まり。

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車庫入り前の一働きみたいな短区間ですが、在来線だと1時間かかるのが20分で着きますので。

 

なかなか濃いエリアですが、散策ものになるのでここで北陸鉄道乗車記は終了します。
廃線跡、街道風情といけないと出会えない内容盛りだくさんでした。

実は北鉄、ポテンシャルが高いです。


駆け足でしたが、今回も読んでいただきありがとうございます。