基本は日帰り・ご近所さんへの旅鉄訪問記

確認より発見が目標の旅鉄と気まぐれ街歩き薄口日記の2本立てですよ〜

都市計画に取り残された「都市の孤島」

すっかり「昭和」な空間や黒歴史の跡のある街を歩くのが、趣味の一つになってしまいました。

でも「古い街並み、廃鉄」は好きですが、有名どころは行き尽くされているんですよね。

 

そこで萌えるのが、「都市のエアポケット」。

 

平成と昭和が背中合わせの、まるでコラージュしたような風景。

「時空の歪んだギャップ」がたまりません。


参考書にしてる「東京ディープツアー」に載っていた今回の場所。

 

甲州街道や環七は数え切れないくらいバイクで走っていて、しかも自宅にほど近くてここを通ると「もうすぐ家に着く」と思ってた場所にそんなエリアがあったとは驚きです。

 

具体的な場所が載ってないは意図があるのかわかりませんが、ヒントを読んで「えっ、あそこ?」と。

 

そんなわけで玉川上水を歩いたついでに、回ってみました。

 

環七の周りは近代的なビルが並んでいて、そこから別れる道は繁華街っぽい雰囲気。
その交差点に気づかないような路地があり入ってみると、そこはワンダホーな世界。

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まるで子供の頃に見た風景が。
トタン屋根にバラックのような家。壊れかけた廃墟。


後ろを振り向けばひっきりなしに車が表通りの先に、新宿の高層ビル。
反面、通りの喧騒とは無縁の重たい空気と静けさ。

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ここはいつの時代だと思わせる異空間です。
家の裏側に回れば、むき出しの排水路が流れているまるでスラム。

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このエリアはインフラも未整備で、23区内でいながら都市ガスが引かれていない
今でもプロパンを使っている前近代的な「都市の孤島」。


裏路地に入るとマンホールが並ぶ、暗渠と思われる細い道。
マニアックな人の見たいものすべて揃ってますの異空間的エリアです。

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感動的さえありました。


説明によるとこのエリア、戦後焼け出された人が住み出したのが始まりだそうです。そして都市計画で、環七に交差してる西新宿の向かう通称「水道道路」の延長部になっており、そのため家の改築もできなかったとのこと。

 

その都市計画道路は環七まで開通させたのですが、延長部の工事は大人の事情でSTOPしたまま現在に至っているとありました。

 

ただ計画自体は生きてて動き出しており、近い将来この風景はなくなるだろうと。

 

実際、持ち主不明の土地はもちろん、登記者全員の同意から、誰か一人の同意が取れれば土地収容可能に法律が変わりましたから。

こうしたエリアはどんどん潰されて再開発されていくでしょう。

 

路地を抜けていくと、これまた昭和な商店街が。

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沖縄料理のモール


もう文化財級です。

 

バラックを思わせる古い木造住宅の家や廃墟、裏路地の暗渠、むき出しの排水路と絶滅危惧種のオンパレードで歩いてて飽きません。

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路地の先には高層ビル。


一回りして別の路地から通りに出ると、ひっきりなしに車が走る喧騒の中。
平成30年にタイムスリップして戻ってきたような、不思議な気分になりました。

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このラーメン屋入って見たかったです。しかしなんでのりピーのコメント?

 資料・参考書にしてます。