基本は日帰り・ご近所さんへの旅鉄訪問記

確認より発見が目標の旅鉄と気まぐれ街歩き薄口日記の2本立てですよ〜

廃止決定の函館本線「山線」区間〜25年ぶりの北海道・9

あけましておめでとうございます。今年ものんびり更新になりそうですが、よろしくお願いします。
週刊更新をを目指してましたが、遅延多発で年またぎになってしまった、北海道乗り鉄旅行の続きです。

すっかりキレイな観光地になっている小樽駅周りの散策でした。
いよいよこの旅のハイライト、函館本線・小樽ー長万部間、「山線」区間を乗り通します。

小樽発10:53の倶知安行きに乗車。

以前は特急や急行、夜行列車も走っていたのですが、今や蘭越長万部間は4往復となってしまってました。

この列車の次に長万部に行けるのは15時の列車というすさまじいダイヤです。
車両は新型のH100の2両編成。

満員で定刻どおり発車。構内を出ると単線で早速オタモイ海岸の峠越えの登りに。
実は銀山あたりまでは夜しか乗ったことがなかったので、初乗りの気分。


余市までは輸送密度が高いというのは意外に思いましたが、尾根筋を通ってる鉄道に対して低いところを通っているR5沿いは小樽を出ても住宅が続いていたとは。夜は真っ暗だったので。

余市町が鉄道を残すよう主張したのもわかります。しかも去年聞いた話だと、てっきり第三セクターになると思ってた小樽まではJR北直営になりそうだとは。そうなると小樽ー余市間の短距離だけ別会社では利益が出せないのは、地方小民鉄が消えてったのが物語ってると思います。なるほど、積丹半島観光もある余市町が鉄道廃止に反対したけど、大部分が小樽市なので鉄道存続を断念したわけです。


しかしながら、バスにして「運びきれない」と広島の可部線廃止区間が復活した例がありますが、新線建設くらい費用がかかったんで「あるものをうまく使う」という方向にならなかったのは残念です。

倶知安までは比較的列車本数が多いためか、余市まではバスがわりに利用されてそうで地元の人や時期的に帰省客の乗降がありました。
しかし、余市を出るとより山深くなりほとんど無人地帯を進みました。

「利用がない」というより、「利用する人が住んでいない」と言ったほうがいいんじゃないって感じ。

銀山駅。駅の周りは家がありません。というか、尾根上の感じでした。

かつて岩内線が分岐してた小沢駅のジャンクションらしい広い敷地は更地になってて、交換設備も撤去され無人駅に。
立派な跨線橋は昔のままでした。

森を抜けて久々に町らしいところに出ると、終点の倶知安でした。
公園のようなところに、蒸気時代のターンテーブルが。

倶知安は現駅に新幹線ホームができるためか、本線の敷地はレールが撤去されてました。
列車は隅のホームに到着。いずれなくなるからとりあえずのような扱いのよう。


乗ってきた車両は折り返し小樽行きになるので下車。長万部行きはホームの前の方というので移動。
ここまで乗ってきた大多数がそのまま乗り継ぎをするだけでなく、倶知安から乗る人もいてホームは行列。

長万部方面からやってきた列車が折り返し長万部行きになりました。
なんと単行。2両でも満員だったので、乗り込むと通路まで人が。ここでも「ラッシュ並みの廃止ローカル線」という、落語のような車内に。

倶知安の町を出ると再び森の中を進みます。次の比羅夫は駅舎が宿になってて、晴れてれば夕飯はホームでバーベキューというので有名な「えきの宿・ひらふ」があります。結構物珍しさで人気があるためか、HPを見たら私が泊まった時より設備がアップグレードしてました。

駅自体はR5からダートの道を入ったところにある、周りに人家のない秘境駅
それでも高校生が何人か降りていったので、どこに住んでいるんだと思ったものでした。


あとはずっと駅の周りに家が何軒かあるくらいで、駅と駅の間は原生林の無人地帯。
ときおり畑が見え、こんなところでも人の営みがあるんだと思うほど。

携帯がない時代は駅で買った飲み物やお菓子を食べながらぼけっと車窓を楽しむだけでした。

でも今はスマホアプリで現在位置を見たり、速度計でスピードを測ったり、カメラで車窓の動画を撮ったり、マイクで「音鉄」したりと車中での楽しみが増えました。

旧上目名駅跡あたり。


そうすると、昔は気づかなかったことがわかったりとそれも楽しいです。
蘭越駅が意外に海の近くだったり、「山線」といいうから標高が高いのかと思ったら、標高的にはだいたい150〜300mくらいで山深く見えても丘陵クラスの標高で意外だったり。


山を降りて畑の中を走り、家が増えてくると終点長万部。なんかあっという間でした。
新幹線開通が2030年めどとなってますが、小樽ー長万部館の廃止は前倒しもあること。本当に全線廃止されるのでしょうか。

信越になってない信越本線のように、函館に行かない函館本線になってしまうのでしょうか。

ジャンクションらしい広い敷地を持つ長万部駅。左の隅の更地も側線がありました。


長万部で2時間待ち。18きっぷなので普通列車移動ですが、長万部から先は特急や貨物列車の方が本数が多いのです。
北海道にくると必ず通りますが、駅を出るのは初めてでした。

長万部といえば名物駅弁「かなや」の「かにめし」。店舗が駅の近くと知ったので買いにいきました。
駅を出ると街の中心のはずですが、昼の14時だというのに人が全然歩いてません。びっくり。

昼過ぎの市街地とは思えないほど。幹線国道のR5は海岸線を通っています。

時間が半端だったため、作り置きでしたが購入。
フリースペースがあるのでイートインできると思って入ってみると、中を列車の車内を模した部屋でシートも本物。

一応雰囲気を出すためか鉄道ビデオがモニターに流れてました。
シートに座れば「らしい」雰囲気。

「かにめし」は昔と変わらずそぼろとかに肉がまじった変わらない味。美味しゅうございました。



食事を終えて、残りの時間で「あるところ」を見に行きました。


今年最初の旅日記(去年のだけど)でしたが、読んでいただきありがとうございます。